防波システム研究所は、自動式で経済的な、津波災害防止システムを提供し、被災地の復興と、今後の津波災害の最小化することに貢献することを目指します。
代表メッセージ (写真は、2016年3月に黒潮町の天満宮の前で撮影)
2011年3月11日の東日本大震災に伴う大津波の被害は、福島県、宮城県、岩手県を中心として、甚大なものであり、その状況をテレビで見ていた日本人の多くは、その凄まじい災害状況に驚くばかりでありました。同時に、何とかしなければという思いが湧いてくるものの、何もできない個人としての歯がゆさを味わうばかりでした。しかしながら、その一方で、そのような理不尽な自然災害である津波に屈したくないと思い、これからの津波災害を少しでも食い止めるような技術を持つことはできないのだろうかと考えたものでした。
そのような状況の中で、自動式に動作し津波の被害を少しでも食い止めるシステムの構想を練って開発したのが、防波扉のシステムで、その有効性を整理しながら後付けでコンセプトをまとめてきました。 この着想を持ったのは、2011年の終わりでしたが、技術として今までに既に考えられていたり、問題点があったりしたものではないのか、ということを検証するために、特許として申請しました。そして、有効な特許して認めてもらえるのに、それから約2年がかかりました。 同時に、その技術の有用性を確認する実験をどのようにすれば良いのか、悩みながら、茅ヶ崎の海岸や相模川の河原で実験を行いましたが、こちらも試行錯誤の連続で実証性をアピールするのに大いに困難を感じました。
そのような中でも、東京海洋大学増田光弘准教授に理解を示して戴き、小さいながらも防波扉のモデル実験を日大の研究設備で実施して頂き、その結果、基本動作の確認を行うことができました。
この装置の有効性を、一般の人々や、津波防災に関わる多くの専門家の方々に、なかなか理解してもらうのが難しい状況が続いていますが、少しずつ技術開発が進み、京都大学防災研究所の平石哲也教授と共同で実験をさせて頂ける状況となりました。この技術を発展させながら、被災者の方々の復興への手助けと、これから起こり得る巨大な津波災害の低減にできるだけ貢献できるようにして行きたいと思っています。